日本は世界でも一番安全な国と言われている時代がありました。その後の社会状況の変化の中で社会の安全は空気のようにいつでも誰もが享受できる状況では残念ながら、なくなってきました。関西では、ひったくり発生件数で約30年にわたって首位を続けている大阪府を抱えていることもあり、そうした事態の改善のため、地域からの取組を進めてきました。
安全・安心なまちづくりは、現在の大きな社会課題であり、その解決のためには今こそ多面的な角度から多様な取組みが求められています。
一方、今や我が国のインターネットの普及率は6割にのぼり、高速インターネットに常時接続できるというブロードバンドインフラの環境整備も進んでいます。また、一人一台時代を迎えた携帯電話は、カメラやGPS機能の付加により一気にマルチメディア化し、単なる電話端末ではなく、各種情報の受発信が可能な移動型の携帯情報端末へと進化しています。
こうした情報基盤の普及発展は「いつでも」「どこでも」「誰にでも」情報の受発信が可能なユビキタス社会を実現させ、子供からお年寄りまで幅広い年齢層がネットワークインフラを常時活用できる状況が生まれてきました。こうしたICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)を、防犯など「安全・安心なまちづくり」の手段の一つとして活用することができるのではないかという期待が高まっています。
しかしながら、ICTを活用した防犯モデルの取り組みは、全国的に広く普及しているとまではいえず、さらなる普及のための情報発信・交流を積極的に行っていくことが求められています。また、新しい防犯モデルの創出については、地域コミュニティにおける 多様な主体との連携協力なしには進まないという社会システム特有の課題もあります。
「KANSAI@CANフォーラム 安全・安心部会」は、めざましい普及発展を遂げているICTを活用した新しい防犯モデル創出と、普及展開を通じ、「安全なまち・関西」の実現促進を目的とした協議会です。
本協議会は民間企業が主体となって、相互の企画や技術のマッチングを図るための各種交流活動を展開するとともに、そこから生まれてきた新しい防犯モデルの社会実証実験を推進していきます。そして、創出されたモデルを関西地域、さらに全国へと広めていくことによって「安全・安心なまちづくり」を実現するとともに、地域の活性化に寄与することを目指します。